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2019年11月19日

#研修

【生活支援技術研修】食事・口腔ケアを、実技を交えて学びました。

2019年11月6日、介護付きホーム(介護付有料老人ホーム)アズハイムを運営する株式会社アズパートナーズ本社(東京都千代田区)では、生活支援技術研修が行われました。
今回の研修内容は、「食事・口腔ケア」に関してです。
食事が単なる生きるための食事という捉え方だとつまらないですよね。もちろん生きていくためにはエネルギーとなるので重要ですが、それと同時に「楽しみ」「満足」「よい時間」と捉えて頂けるような環境や支援が大切です。

目指すべきケアとは、お一人お一人の食生活を尊重し、その方に合った食事を提供することです。

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■生命の維持・栄養補給
■楽しみ・喜び ■コミュニケーション
■生活のリズム、メリハリが持てる
食事をするということは、上記のような様々な要素を含みます。

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ご入居者の中には、「咀嚼・嚥下力 「消化・吸収力」「体力」「身体機能」などの低下や、「気持ちが不安定、落ち込んでしまう」などの理由により、食事が億劫・苦痛に感じる方もいらっしゃいます。

ケアに慣れてくると、スピードやスケジュール重視のケアになってしまうことがあります。これは、ご入居者の尊厳を傷つけてしまったり、危険な状態に陥る場合もあります。優先すべきは、「ご入居者」です。「安心・安全の暮らし」や「生きてきた人生を尊重しいつまでも自分らしい生活」の実現にもつながり、 関わる全ての人に笑顔や幸せをもたらします。

美味しく食べるを支えるためのポイントとは。

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■口から食べることを大切に
生きている限り、口から食事をする。人としての本来の姿です。口から食べることは、生きる喜びでもあります。 いつまでも楽しみ続けていただきましょう。

■楽しく食べる・美味しく食べる
環境への配慮や暖かいコミュニケーション、旬の食材・行事食・イベント食なども取り入れます。色彩や盛り付け、器など見た目の工夫も大事ですね。

■自分で食べる
たとえ食事に時間がかかっても、多少食べこぼしがあっても自分のペースで食事ができることは喜びや満足感に繋がります。「できる事は自分の力で」「お一人お一人の生きてきた人生を尊重しいつまでも自分らしい生活」の継続のためには、お一人お一人に配慮した食事形態や環境を整えましょう。

■安全に食事ができる
時間がない! 危ない! からといってすべてを介助したり急がすように無理に介助をしてしまうと、本人のやる気をなくしまったり、自尊心を傷つけてしまったり、誤嚥や窒息などの危険性が高まります。心にゆとりを持ち、ご本人のペースで召し上がっていただきましょう。

口腔内を健康な状態に保ち「豊かな暮らしを最後まで自分らしく自分の力で」の実現につなげていきます。

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【器質的なケア】
口腔清掃や義歯清掃を行い、口腔内の衛生の維持・向上を図る。
【機能的なケア】
機能訓練や治療により口腔機能の維持・向上を図る。

口腔ケアは、この2つに分かれます。
適切な口腔ケアは全身の健康状態を維持し、生活の質の向上や生きる意欲の向上にも大きく影響していくといえます。

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口腔内には数億ともいわれる細菌がいるといわれていますが、食事以外でも気が付かないうちに唾液や胃液が肺に入ってしまう事で生じる 『不顕性誤嚥』というものがあります。典型的な症状が出にくいのが特徴ですが、気が付いたら肺炎を引き起こしていたということも少なくありません。万が一誤嚥した場合でも、口腔内の細菌が少なければこれらの肺炎を予防することができます。 また、インフルエンザに感染したことでも細菌性の肺炎を発症するリスクが高まります。このような肺炎に移行させないためにも予防が大切になります。

口腔ケアは、プライベート性が高いということを意識する。

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口の中を他人に見られたり触られたりすることに苦痛やストレスが伴ったり、不安や恥ずかしさを感じてしまうことのある支援です。そのため、何よりも互いの信頼関係が重要なものとなります。 お互いが安心した気持ちでケアを行うためです。良い関係性を築き、思いやりのあるスムーズで効果的なケアを目指します。

ご入居者がご自分でできることはできる限り行なっていただきながら、口腔ケアを心地よいものだと感じていただけるような支援を目指します。

研修参加者の声

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■食事のメニューを伝えることに対してあまり意識が出来ていなかった。伝えるのと伝えないのとでは理解力の有無に問わず必要だと感じた。
■食事介助はご入居者の方に一つ一つ丁寧に伝えることで不安を取り除いていくことの大切さを再確認した。
■口腔ケアなども歯ブラシをあてる場所をお伝えすることで意識が向くので不安解消にも繋がるのではないかと確認できたので実行したい。
■食事の際の義歯の取り扱いについてのヒヤリハットは考えさせられた。

■口臭がある方に対しての洗口液を含んだスポンジでのケアもあると知った。
■口腔ケアのスポンジの取り扱いは、感染症流行時期にもなるので再度注意したい。感染症委員会での確認も検討していきたいと感じた。

研修担当者の声

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実際にお粥やペースト食、とろみのついたお茶等を口にしました。その中で、行ないがちなお声がけの仕方や介助方法(立ちながら介助、口角についてしまった食事をスプーンで拭う、メニューを伝えず配膳等)を体感するということを大切に進めました。全員が「美味しくない」と言っていましたが、疾患等が理由でやむを得ず食事形態の変更をされている方もいらっしゃるので、お気持ちの配慮は怠ってほしくないです。そして自分の口からまたは自分の手で食べることを支えるためには食器や道具の工夫や口腔ケアがとても大切となってきます。

一度低下してしまった機能を向上させるのは大変ですが、機能を低下させない関わりを日ごろからできることはたくさんあるかと思います。口腔体操を行うにしても効果を伝えながら行うことによって体操に対しての姿勢に変化が見られたりする方もいらっしゃるかと思います。また日頃のコミュニケーション(会話)にて口を動かすということも予防視点の関わりの1つです。口腔ケアは虫歯予防や歯石の除去だけでなく、全身疾患の予防、感染症予防等の多くの効果があることがわかっております。季節の変わり目で体調を崩しやすい、感染症の流行期だからこそ注意をして頂きたいですし、体調の変化や姿勢の変化がみられると誤嚥のリスクも高まります。入院される方の理由として誤嚥性肺炎が理由としてありますので介護でできることを最大限行いご入居者の生活の質を考えていってほしいと思います。

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