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2021年04月02日

#研修

【機能訓練指導員ミーティング】当社17期の取り組み結果報告と、18期の新しい取り組みについて話し合いました。

2021年3月22日、介護付きホーム(介護付有料老人ホーム)アズハイムを運営する株式会社アズパートナーズ(東京都千代田区)本社と各ホームの機能訓練指導員(Functional Trainer、以下FT)をZoomでつなぎ、計26名のFTが参加し、機能訓練指導員ミーティングを行いました。

アズハイムのリハビリに関して。

アズハイムのリハビリは、2016年(13期)から4つのサービスを軸とした「アズハイムリハビリ4本の矢」というコンセプトに基づき、毎年少しずつ、かつ着実にそのサービスの質向上に向けレベルを上げてきました。

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【アズハイムリハビリ4本の矢】
①生活リハビリ
②個別機能訓練
③集団体操
④体力測定
以上4つで構成されており、ご入居者の自立度や介助量に合わせて効果的なリハビリを提供できるように、それぞれの特性が分かれています。その中でも、アズハイムはリハビリの主軸を①生活リハビリにおいています。

17期の振り返りを行いました。※2021年2月終了時点でのデータ参照

17期目標①「できるADLに基づく生活リハビリを全ご入居者に」
「生活リハビリ」という言葉は、理学療法士の大先輩、三好春樹先生が著書やホームページで提唱されています。「生活の中でできることをできるだけご自身でおこなっていただく」という当社のシニアサービス理念とみごとに合致する概念です。

4本の矢を始めた2016年当初は、正直、反対意見もありました。
ですが、期が進むにつれて会社内に浸透し、とうとう17期では全ご入居者のおよそ80%ができるADLに基づいて生活リハビリを日々実施している、という結果が得られました。

この結果についてまず当社のケアスタッフのみなさんを大変誇りに思います。

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そしてこの取り組みの背景には、できるADLを現場に反映させるためのFTの試行錯誤がありました。できるADLを評価し、更に現場反映可能なものへ微調整を加えていったことがその結果です。

なんと、17期の間に全FTが設定した数は、合計2000件を超えました。

現場に反映させて「しているADLにする」という執念とチャレンジを感じる数字でした。大変誇らしいチームメンバーです。

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17期目標②「FIM(Functional Independence Measure)改善報告」

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FIMとは、機能的自立度評価表(Functional Independence Measure)の略です。
当社FTの改善事例の報告では、FIMの考え方を採用しております。FIMはしているADLを評価するため、リハビリとケアが一体となっている指標という点で優れています。またFIMの評価基準は、動作を分解して行うため、生活動作のどこをしていて、どこができるのかという点で、生活リハビリの設定をする際、ご入居者のできるADLを細かく明確に共有するためのツールとして役立っています。

当社では、EGAOlinkというIoTシステムを介して、できるADLに基づく生活リハの評価⇒指示⇒実施記録⇒記録検索・分析が一元化されており、ケアスタッフとFTが連動して生活リハビリを構築しています。当報告では、FTが評価したFIMに基づいたできるADLをケアスタッフが日常として実施していれば、「FIM改善」と判断しております。17期では生活リハビリの結果、50事例以上のご入居者がFIM評価で改善という結果を出すことができました

18期について。

17期の反省からまた新たなスタートをきります。18期のテーマは「できるの次のできるへ」です。また新たな目標達成に向けて、アズハイムの誇らしきFTメンバーはチャレンジの歩みを進めています。またどこかでこの結果をご報告できればと思います。

研修参加者の声。

17期は「全ご入居者のできるADLを考える」というとてつもなく大きなチャレンジをしました。その間一言では言い表せない度重なる課題が目前に立ちはだかりましたが、「そうですよね。」「このようなケースはどうすればいいでしょうか?」など常に建設的な会話が繰り広げられました。もちろんその後の行動も各々努力の結果が見られています。

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期が変わる4月は、誰もが不安になります。本ミーティングでも当然不安の声もありました。
ただ、不安の声だけではありません。

「17期の反省が活かされていて、生活リハビリの設定が更にしやすくなりました。」
「報告書のフォーマットがさらに使いやすく、見やすくなりました。」
など、積み重ねがいい方向に向かっているという声もたくさんあがりました。中には「いつも本質に向かって少しずつ確実に組織として成長できている実感があります。アズハイムでのリハビリの仕事にとてもやりがいを感じます」と話してくれたスタッフもいました。

研修担当者の声。

「禍」という文字はいまや知らない人がいないのでは?と思うほど、コロナウイルスは、私たちの生活のすべてに活動制限を強いています。ただ、この「禍」という文字はもう一つ有名な格言で使われることが多い文字でもあります。それは「禍(災い)転じて福となす」です。この格言をいま改めてみると、尊敬する先輩から教えていただいた「人は制限があるからこそ、それを乗り越えようとする力が生まれてくる」という言葉をふと思い出します。世の中も、自粛を促す風潮から活動制限が生じることで、飲み会や友人との集まりなどが減ったことで計り知れない大切さに気づき、それを何とか乗り越えようと、賛否両論、様々な言動となりこんなにももがき苦しんでいると考えます。

当社のリハビリ関連の研修では口を酸っぱくして「リハビリ≠筋トレ」「リハビリ=復権」と全職種に共有しています。訓練のために訓練を行っている人は皆無であると思います。どんな訓練にも必ずそこに「なりたい自分」という能動的な目標があると考えます。そのなりたい自分は、きっと何らかの活動に役立てるためにあるものではないでしょうか。活動に役立てるために、「コロナだからこそ気づけた」という具現化された価値観はむしろとても大きな福であると私は思います。

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誰もが年を取ったり、けがをしたり、病気になったり自らの衰えを経験します。コロナは活動制限という形で「今の自分でもあれやそれやこれができる」という価値観に気づくきっかけとすることができれば、目標に向かってもがくことができるし、もっともっと充実した習慣につながるものと考えます。
18期も我々の「できるADL列車」はそんな気づきを与えられるよう「しているADL駅に向けて各駅停車で走り続けます。

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