2022年1月17日、介護付きホーム(介護付有料老人ホーム)アズハイムを運営する株式会社アズパートナーズ本社(東京都千代田区)と各ホームの委員とをZoomでつなぎ、「認知症ケア委員会」が開催されました。
〈今回の研修内容〉
1 .自ホームでの取り組み共有
2.前回のMTGの振り返り
3.共有事項
▶議事録のFMT再確認
▶パーソンセンタードケアについて
4.演習 「帰りたい」と仰る方の思考をひもとく
「相手を理解する」ことが、ご入居者との関係作りの基本です。
介護職には、様々な専門用語や業界的に慣習となっている共通用語がたくさんあります。同じ職場・同じ業界で働く仲間であれば、効果的に活用することによってコミュニケーションを円滑に行うこともできます。しかしながら、実際にホームでご入居者の課題分析をしてケアを提供していくシーンにおいては、効果的ではありません。
日々ご入居者との関わりがあるので、専門用語を使用しても『わかる・想像できる』と思うかもしれません。しかし、ご入居者目線で考えてみると、自分のことを正しく理解してもらっているようには思えないのではないでしょうか?『本当に寄り添うこと』や『本当に関わること』とは、何を大切にすることなのでしょうか?も併せて考えることが重要です。
アンビバレント(葛藤・阻害要因)を抽出して取り除くことで、「望む暮らし」につなげます。
ナラティブアプローチによって、ご入居者の「したいこと・やりたいこと」を明らかにした後に、アンビバレント(葛藤・阻害要因)を抽出することによって、「したい・やりたいけど・・・〇〇によってできない・叶わない」のように、ご入居者の葛藤を言語化することができます。したいこと・やりたいことを阻む、『アンビバレント (葛藤・阻害要因)』を生み出しているものが「何か?」を事実・データで明らかにし、チームでの共有・解決策の立案・サービス提供でアンビバレント (葛藤・阻害要因)を取り除くことで、「望む暮らし」の実現に繋がります。
研修参加者の声
◼️他ホームの活動報告で、就寝前に実施している足浴が睡眠に影響が出ているかもしれないとのことだったので取り組みたいと思いました。
◼️前回のMTGで話したことを他ホームが活用し、上手くいっている・上手くいっていない点を共有できる委員会は大切だと思いました。
◼️演習やグループワークを通じて、ご入居者側の視点を表面的な部分だけでなく深堀りしていく大切さを学びました。
研修担当者の声
ご入居者が見ている世界観を知ることはとても大切です。
私たち介護職員は、どのようにしたらその方らしく過ごすことが出来るのかを考え続けています。
認知症の症状が見受けられると、自分らしさが遠のいてしまうのではなく、
自分のことをうまく表現することが難しい状況なだけではないでしょうか。
私たちのかかわり方が「認知症だから・・」といった固定観念や諦めが先立ってしまうのではなく、その方の立場やみているであろう世界観を知ること、みること、人として尊重することなどがとても大切です。
また演習を通じて、どんな方にも個性があり、これまで歩まれてきた物語があり、そこに認知症の症状として現れている困りごとのヒントも隠れていることがあるということを再認識できたかと思います。
そして、構築しているデータにもヒントがあるかもしれませんので、データ活用にも繋げて欲しいです。