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2020年02月18日

#研修

【新卒3年目フォローアップ研修】ICFの理解を深め、その後グループワークを行いました。

2020年1月22日、東京都千代田区にある株式会社アズパートナーズ本社にて、「新卒3年目フォローアップ研修」が行われました。
研修参加者は15名です。

ご入居者にとってホームを利用するということは、より望ましい生活を実現していくための手段でもあります。

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スタッフは、ご入居者・ご利用者へのケアやサービスによってご入居者・ご利用者が描く思い通りの生活を送ることができているかを最も重視する必要があります。

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そのため、どのような根拠に基づきケアを提供するかを明らかにし、スタッフ全員が共通認識として理解していることが必要です。

スタッフ全員の共通認識として、ICF(国際生活機能分類:2001年WHO採択)の考え方をスタッフ全員が理解しておく必要があります。

ICF(国際生活機能分類)とは。

障害を持つ持たざるに関わらず、全ての人を対象とした生活機能 、即ち生きることの全体像を現すもの。

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病気や障害がある場合、日常生活の不自由さ、社会生活からの疎外感などを改善するためのアプローチが重要となります。さらに、活動や参加に対する改善のアプローチによって、それぞれに相互作用が生じ、生活機能の向上に結びつきます。
活動・参加(生活・人生)は一人ひとり異なったものであり、個性も関わるため複雑なものです。心身機能が改善すれば生活が向上するという単純なものではないため、その人の生活全体や人生を含めて考えていく必要があります。

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■心身機能・身体構造(生命レベル)
手足の動き・視覚・聴覚・内臓・精神等の機能面。
指の関節・胃・腸・皮膚等の構造面。

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■活動(生活レベル)
一連の動作からなる目的をもった個人が遂行する生活行動。日常生活動作以外にも職業的動作、余暇活動も含まれるため、文化的な生活、社会生活に必要な活動すべてを含む。

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■参加(人生レベル)
家庭内での役割を含め、社会的な役割を持ってそれを果たすこと。地域組織の中での役割をもち、文化的・政治的・宗教的など広い範囲にかかわること。

ICFでは、「障害」を主として「社会が作り出した問題」という視点で見ているといえます。

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活動・参加は、個人の状況、生活環境、相互関係といった要素を見ることで理解することが可能であり、ICFの中ではこれを背景因子(環境因子、個人因子)としています。活動・参加はその背景となる因子(環境因子、 個人因子)との相互作用によっても大きく変化します。それらは ICFの生活機能モデルの中に示されているように、それぞれが双方向の矢印によって表されています。言い換えれば、個人の生活機能は、健康状態と環境 因子、個人因子の相互作用が、複合的な関係によって成り立っているということです。

環境因子は大きく、物的環境、人的環境、社会的環境の3つに分類されます。

物的環境には、住居や交通の便、各種の医療物品や福祉用品、介護用電動式ベッドなどのほかに、地震、台風による豪雨、豪雪といった自然災害も含まれます。人的環境には、家族や親族、友人、近隣住民、職場の同僚など様々な人々との相互関係が含まれるほか、態度という分類は、人を中心とした社会や集団がどのような態度で接するのか(排除するのか受け入れるのか)ということです。社会的な環境は、主に医療提供サービス、福祉サービス、それらを利用する上で適用される保険制度を意味します。

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環境因子は、生活機能に対しプラスに影響する促進因子、逆にマイナスに影響する阻害因子があります。これらは常に固定化されたものではなく、その内容や状況によって促進因子にも阻害因子にもなり得ます。個人因子は個別性が高く、年齢、性別、生活歴、職業歴、学歴といったもののほかにも、価値観やライフスタイル等も含まれます。個人の趣向や性格等も含まれるため、活発であったりそうでなかったり、大勢の集団の中に加わることを楽しく感じたり、不快に感じたりするという違いもあります。したがって個性と生活機能の相互作用ということが言えます。

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医療提供サービスや介護サービスの場面においても、個人の生活背景や特徴を十分考慮される必要があるということです。

研修参加者の声

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■ご入居者の参加の部分がわかっていないことがわかった。
■実際にケアプランやアセスメントシートを元に当てはめていくのが難しかったが、夢プロジェクトの実施へ向けてのヒントを得ることが出来た。
■因子を振り分けることで課題が見えやすく、ご入居者の希望を考えるきっかけとなった。

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■ICFについて繰り返し学ぶことが出来た。
■事前調査シートを改めてみることによってはじめて知る情報があった。
■苦手なICFではあるが、ラウンド研修で聞くだけではなく、居室担当の方で実践することが出来て良かった。

研修担当者の声

今回の研修を通して、ご入居者・ご利用者の状態像だけを把握するので満足するのではなく、その方らしさとは?という人物像を模索してほしいことをメインとしてお伝えしました。
「どのような生活を望んでいるのか?」「何を大切になさっているのか?」を模索することがとても大切です。そこにその方ならではの個別性があるからです。「どこまでご自身でできるか」「どのくらいの介助が必要か、どのような介助が必要か」の状態像の視点に留まらず、その人らしさが浮かび上がるような聴き方、見方をしていただきたいです。
例えば、買い物であれば、好きなお店や物を選ぶときのこだわりなどを伺いながら、アセスメントを進めます。
多くの情報を整理するのにICFを使います。実際に関わっているご入居者・ご利用者で行っていただきましたが、その方ならではという参加や個人因子の部分の情報が少ないという現状でした。状態像は掴めてはいるものの人物像までは掴みきれていないのを実感されている方や、ケアプランで示されている長期目標・短期目標への意識も薄かったとの意見もありました。今回の研修を機に人物像を掴もうという意識を持っていただけたかと思いますので、夢プロジェクトやストーリーに生かしてほしいです。

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