2020年01月08日
【AH杉並井草】ラウンド研修レベル1「コミュニケーションと接遇マナー」「緊急時の対応」が行われました。
2019年12月20日、東京都杉並区にある介護付きホーム(介護付有料老人ホーム)アズハイム杉並井草では、スタッフ4人が参加し、ラウンド研修レベル1「コミュニケーションと接遇マナー」「緊急時の対応」が行われました。
数多くの有料老人ホームがある中で、アズハイムがお客様から評価をいただいている理由の一つは・・・。
「スタッフの笑顔が多い」「スタッフが楽しそうに仕事をしている」「スタッフがいつでも笑顔で迎えてくれてホッとする」といった、スタッフの接遇があります。アズパートナーズでは、『どんな時でも絶対笑顔!』という接遇標語を設けています。これは、職種や役職に関係なく、すべてのスタッフが日々意識し実行していくものです。ご入居者お一人おひとりに心地良くアズハイムで生活していただき、アズハイムを選んで良かったと思っていただくためには、アズハイムでの生活をサポートするスタッフの接遇マナーの水準を高めていくことがとても重要です。
接遇マナーのベースには、コミュニケーションがあります。
コミュニケーションには、①情報の伝達、②共有世界の構築(互いに理解を深めて分り合うこと)という大きく2つの機能がありますが、介護を必要とする多くのご入居者は、自分の意思や要求を相手に伝えることや、相手の表現を理解することが困難となっています。そのような中で相手の思いを汲み取り、尊重し、質の高いケアを提供するためには、ご入居者・ご家族との信頼関係が欠かせません。信頼関係の構築(=ラポールの形成)のためには、単に情報伝達にとどまらない、関係づくりや相互理解を目的としたコミュニケーションが求められます。
また、チームとしてご入居者を支える介護職には、チームとしてのコミュニケーションも重要です。介護者一人ひとりの感情や感覚ではなく、チームとしてどのように支援するかを検討する際には、チームメンバー同士のコミュニケーション、他職種とのコミュニケーションが必須となります。
「ジョハリの窓」とは?
自己開示とコミュニケーションの円滑な進め方を 考えるために提案されたモデルです。自分自身を4つの窓(開放・盲点・秘密・未知)に分類して理解することで、他者とのコミュニケーションを円滑にしていこうとするものです。「頑固な人」「頑なな人」と言われるご入居者の中には、それまでの生活の中で勇気を出して開示した情報を受け止めてもらえなかったという体験により、秘密の窓をより大きく強固なものにしてしまっている場合もあることを理解しておくことが必要です。
「バイステック」の7原則。
①「個別化」利用者を個人として捉え個別性を理解する
②「意図的な感情表出」ご入居者が感情を自由に表現できるように関わる
③「統制された情緒的関与」ご入居者の表現する感情の意味を理解し、援助目的に沿って適切に対応する
④「受容」ご入居者のあるがままの姿を受けとめる
⑤「非審判的態度」自分自身の価値観で利用者を批判、非難しない
⑥「自己決定」ご入居者が自分で決定できるよう支援し、尊重する
⑦「秘密保持」ご入居者の秘密を第三者に漏らさない
アメリカのケースワーカーで社会福祉学者のバイステック(Biestek,F.P)は、利用者と援助者間の信頼関係を構築するための倫理と行動の原則として、上記にある7つの原則を示しています。
相手の心身状態に関わらず、介護者はご入居者、そしてご家族とのコミュニケーションの際には常にこの7つの原則を意識し、実行することが必要です。
いずれの原則についても、相手の話を聴くという傾聴の姿勢が原点にあることを理解しておきましょう。
バーバルコミュニケーションとノンバーバルコミュニケーション。
一般的に、言葉による意思伝達をバーバルコミュニケーション、言葉によらない意思伝達をノンバーバルコミュニケーションといいます。意思伝達方法の 2-3 割がバーバルコミュニケーション、 7-8 割がノンバーバルコミュニケーションであるといわれています。言葉による意思伝達は、具体的な内容を明確に伝えることができる方法です。一方、言葉によらない意思伝達は、言葉を補う役割を果たすと同時に、ときには言葉以上に相手にメッセージを伝える力を持っており、言葉では表現できない思いを伝えることも可能にします。
防災・防犯に関しての知識やマニュアルの確認を行う。
日本は古くから自然災害が多い国です。また、有料老人ホームは水防法において『要配慮者利用施設』に位置づけられており、防災に関して高い意識を持つことが求められています。災害発生のメカニズムや災害により生じる事態を知識として修得することによって、災害の特性に応じた対策の留意点等を検討することが可能となります。震災や風水害に関して、各災害の特性に応じた対策や防災マニュアルを確認しました。
同時に、防犯に関しても学び、こちらもマニュアルの再確認を行いました。
研修参加者の声
■ジョハリの窓の演習で自分の知らない自分を知ることが出来て良かったです。
■聴力が弱い方への対応で気が付かない点を学べました。
■日頃ご入居者とコミュニケーションをとる際、自信で気を付けながら行っているつもりですが、忙しさの中で雑な接し方になっている時もあるように感じます。そのような接し方をされた相手の気持ちもしっかり考えながら一呼吸おいて対応したいと思いました。
■基本に戻り、表情・目線・声量などノンバーバルな部分を意識しようと思います。ご入居者の気持ちを引き出せるコミュニケーションをとりたいです。
■いつ起こるかわからない災害に対し、事前にどう対処していくのかが大切だと思います。
■地域とのつながりは大切だと感じ、地域住民の方に感じ良く思っていただけるように挨拶をしっかり行っていきたいです。
■災害時に備えて、対応方法を全員周知が出来ていてスタッフもご入居者も安心して行動できるよう環境を作っておくことは大切だと思いました。
研修担当者の声
前半にコミュニケーションと接遇マナーについて学びました。
選んでいただけるホームとなるためには、接遇マナーが出来ているということは大前提となっております。ひとり一人がホームの顔であるということの自覚を持ちながら行動し、お客様とコミュニケーションをとっていただきたいです。そこで信頼関係を築くためにはバイスティックの7原則を意識していくことが必要となってくることや演習を通じて自己覚知や自己開示の必要性を学びました。また言語情報よりも非言語情報の方が重要となります。だからこそ表情や声のトーン・スピード・環境に配慮してお客様の安心に繋げていただきたいです。現在、感染症強化月間でマスクでの業務が必須で表情が見えにくいからこそ、意識してほしいです。
後半は緊急対応で災害時の対応と防犯について学びました。
地震だけでなく、昨今は台風被害もあり多くの災害について備えておくことが求められます。誰かが指示を出してくれる、動いてくれるからと考えずに、指示系統が混乱することを前提に自分が行うべきこと、できることを考えてほしいです。備蓄品についても、保管場所を知るだけでなく、どんなものが保管されていてどのように使うのかまできちんと把握していて欲しいことを伝えました。定期的に行われている避難訓練も真剣に取り組んでいるかいないかで実際は変わってきます。そして安全に配慮した地域との交流は防犯対策にもなります。日ごろから心がけて頂きたいのが、玄関やエレベーターを利用する際に、後ろを振り返っていただき扉が閉まったのを確認してからその場を離れて頂きたいです。